中国のHiFiオーディオメーカー FiiO は、本日、新たな密閉型ヘッドホン「FT13」を発売した。南米産の高級木材「紫芯蘇木」を筐体に採用し、価格は1,999元に設定されている。

「FT13」は、直径60mmの大型ダイナミックドライバーを搭載。桦木をベースに、カーボンファイバーとウール繊維を複合したW字型振動板を採用し、ナチュラルで温かみのあるサウンドを実現する。さらに硬質ドームとソフトエッジ構造により、伝送ロスと分割振動を抑制している。

内部にはU字型の音響抵抗チューブを搭載し、キャビネットの共振を低減するとともに低域を強化。また、直径25mmの日本製CCAW音声コイルとKSVボイスコイルボビンを組み合わせ、中域の密度感と瞬発力を高めている。

密閉型構造に加え、パッシブノイズリダクションモジュールを内蔵し、最大26dBの遮音性能を発揮。さらにドライバーを耳道に対して平行配置することで、高域減衰を抑えつつ定在波を低減し、歪みの少ない音質を実現している。

ケーブルは着脱式で、古河製単結晶銅とOFC銀メッキを組み合わせた8芯構造を採用。標準で3.5mmシングルエンド、4.4mmバランスに対応し、6.35mmおよびXLR-4アダプターも付属する。

筐体は南米熱帯雨林産の紫芯蘇木を90日間自然着色した後、CNC加工と多層研磨・塗装を経て仕上げられ、天然木ならではの美しい木目が際立つ。紫芯蘇木は高い硬度と耐腐食性を持ち、共振を抑制してクリアでレスポンスの良いサウンドを実現する。イヤーパッドには子羊革とスエードの2種類が同梱され、快適性と耐久性を両立している。

スペックとしては、周波数特性7Hz~40kHz、感度113dB、インピーダンス32Ωを備え、ポータブルDACやDAPとの組み合わせでも十分な駆動力を確保できる設計となっている。