ヤマハ株式会社は、独自開発の新型ドライバー「アルモダイナミックドライバー」を搭載した同社初のハイエンド密閉型ヘッドホン「YH-C3000」を、2025年10月30日(木)に発売する。価格は税込305,800円。
本モデルは約10年に及ぶ研究開発の成果であり、楽器メーカーとしての技術とオーディオ設計思想を融合。「密閉型ならではの音の密度感」と「密閉型を超えた開放感」を兼ね備え、同社が掲げる“TRUE SOUND”を体現する製品として位置づけられている。
新開発「アルモダイナミックドライバー」
YH-C3000に搭載されるアルモダイナミックドライバーは口径50mm。名称はイタリア語の音楽用語「Armonia(調和・ハーモニー)」に由来しており、同社の平面磁界ドライバー「オルソダイナミックドライバー」と同様に、ギリシャ語にルーツを持つ名称を採用している。
振動板は3層構造で、中心に軽量発泡層、その両面を高性能繊維「ザイロン」を配合した混抄紙層で挟み込む設計を採用。ザイロンは同社Hi-Fiスピーカーにも用いられる素材で、音速と内部損失特性に優れ、解像度やレスポンスの向上に寄与する。さらに磁気回路には純鉄ポールピースを採用し、磁力効率と応答性を高めている。
高級木材を採用したハウジング
ハウジングは密閉型で、素材には同社ピアノにも使用されるドイツ産ブナ材を採用。木材の選定と加工は、約70年にわたり木材を扱う同社関連会社が担当。表面には塗装・研磨を施し、黒鏡面仕上げにより高級感ある外観を実現した。