ユキムは、同社が取り扱う英国発のオーディオブランドAura(オーラ)より、MOSFETを用いたフルバランス設計のヘッドホンアンプ兼プリアンプ「LCC 1」を10月に発売する。価格は予価495,000円(税込)。本機は、リニア電源とアナログ回路を軸とした「linear classicsシリーズ」の第2弾モデルとなる。

「LCC 1」は、シリーズ第1弾となるパワーアンプ「LCP-1」とデザイン・音質面で統一されており、プリアンプとして組み合わせることが可能。専用ケーブルにより、LCP-1との電源オン/オフの連動にも対応する。

ヘッドホンアンプ部は、EXICON製MOSFET(ECX10P20/ECX10N20)をL/Rチャンネルそれぞれに2組ずつ、計8個採用したフルバランス構成。前段のバランス変換回路以外はすべてディスクリート設計とし、最高水準の音質を追求した。

メイン基板は「VA 40 rebirth」や「LCP-1」と同様に、上部リッドから吊り下げる独自方式を採用。これにより開放的かつ素直な音調を実現するという。さらに基板裏面には銅箔シートを貼付して磁気シールドを強化。上部リッド素材には、振動抑制と音質特性を考慮してピュアカーボンを採用している。

電源部には特注トロイダルトランスを搭載し、ボリュームモーター専用の小型トランスを別系統で用意することで、信号回路への干渉を防止。電子部品はVISHAYの金属皮膜抵抗、ニチコン製ハイグレードコンデンサー(UKA/UUQ/UCQシリーズ)など、厳選された高品位パーツで構成されている。

外装は、フロントパネルにlinear classics共通のアルミ押し出し材、サイドパネルに無垢スチールを採用。フロント中央部にはステンレス製パネルをレーザー加工で段差なく埋め込み、クロームメッキと研磨仕上げが施されている。ヘッドホン出力は6.3mmシングルエンドと4.4mmバランスを備える。

入出力端子は、入力にXLR×1、RCA×2、PHONO(MM)×1、出力にXLR×1、RCA×1を装備。入力インピーダンスはXLR 100kΩ/RCA 50kΩ/PHONO 47kΩ、出力インピーダンスはXLR 200Ω/RCA 100Ωで、定格出力はXLR/RCAともに2Vとなっている。

高品位な設計思想とこだわり抜いたパーツ選定により、アナログの魅力を徹底的に追求した「LCC 1」。linear classicsシリーズの新たな柱として、ハイエンドオーディオユーザーから注目を集めそうだ。