今回のレビューは、BQEYZ FROST。

少し前のリリースだが、BQEYZのウェザーシリーズの一つで、新作。
今回もしっかりと聴きこんでレビューを書いたので是非ご覧いただきたい。
それでは細かく見ていこう

■BQEYZ FROST特徴


・CNC アルミニウム合金キャビティの強化された統合
・ガラスアート Frostのテクスチャ
・単結晶銅銀メッキ同軸ケーブル

■ドライバーについて
ドライバー構成:ダイナミックドライバー+マイクロ平面駆動ドライバー
ダイナミックドライバー:10mmデュアルキャビティPEEK素材 / PU+PEEK複合振動板
カスタムマイクロ平面駆動ドライバー

その他、詳細はメーカーHPを参照。

■デザインについて

シェル:CNC アルミニウム合金
ノズル:金属製
とにかくFPが美しい。ブルーのカラーリング、文様、ガラスコーティング。細かいところまで綺麗に作られている。
角度のよって煌めき具合が変化してまるで宝石のよう。

■ケーブルについて

導体:単結晶銅銀メッキ同軸ケーブル(純度不明)
ブルーの被膜が美しく、イヤホンとのマッチ具合が最高
プラグ周りもメッキ仕様で光沢タイプだが、チープ感が全くない
適度な太さとしなやかさで取り回しは良好

■付属品について

・イヤホン本体
・ケーブル
・イヤーピース
・イヤホンケース
・取説、保証書
・メンテナンス用のブラシ

充実した付属品の種類と質の良さで、満足できるクオリティの高さを感じた。

■音質について

さて、実際にリスニングして肝心の音質を確認してみた。
エージングは約100時間。
使用環境は、DAPで再生し付属ケーブル。イヤーピースだけは社外品を使用。
・高音域
透明感がありながら1音ごとの粒立ちの良さも同時に感じる美しい音色。
前への抜け感もよく更にクリアで綺麗に聴こえる。歯擦音などは刺さらずにギリギリところまで出ていてクリアでバランス感が絶妙。
・中音域
ボーカルは比較的近く、輪郭をはっきりと感じられ透明感と同時に奥行きのある空気感の自然というよりも豊かさも感じる。特に宇多田ヒカルなどの女性ボーカルとの相性は抜群。
楽器は半歩後ろで聴こえるが各楽器の音色もクリアでしっかり各音色を追うことができる。
・低音域
量感は必要十分で奥行きを感じる質の良い重低音。
低音の量感は少し増えて、奥行きがあり、厚みよりは弾ける空気感を感じる。これはこれで重厚でないものの、テンポ感の良く感じ、解像度が高い感じではないが、空間表現も好きなサウンド。
曲によっては曲走り出しの勢いとキリの良さと空気感はかなり気持ち良い。
・全体的な音質の印象
空間表現は、音場は左右に広く、上下への広がりと広さも感じられる。解像度が高く分離感もかなりよく、各音の粒をしっかり追って聴くことができる。定位感も良好。
全体的には寒色のソリッド傾向で、透明感と音の粒立ちの良さが同居している、今個人的に一番好きな音の傾向。
沈み込みの深さと奥行きを感じられる低音域とのバランスもとても良い。
全体的には弱ドンシャリ傾向で、しっかりとボーカルは聴こえるので、演奏とボーカルを合わせた空間表現が得意で、各音色をしっかりと追いかけて聴き分けることができるのが一番の特徴かなと感じる。
しかし、各音色がバラバラになっている訳でなく、俯瞰して聴くと曲全体としてはしっかりとまとまりがあって、透明感と自然な空間感が同居していて、聴いていて本当に気持ち良い。
余韻は金属筐体だからか少なめですっと消えていきますが、透明感がありながらも自然な空気感も少し感じられる空間の表現を感じる。

■BQEYZ FROSTのまとめ
見た目のビルドクオリティに高さやサウンドの完成度の高さだけでなく、パッケージもディテールまで配慮されて製作されており、なによりも商品コンセプトがしっかりとしていてそれをちゃんと感じられる商品だった。
やはりマイクロプラナー、プラナーが描く空間表現のサウンドが好きだと再認識し、納得できるイヤホンだった。

■スペック
・モデル:BQEYZ FROST
・ドライバー:ダイナミックドライバー+マイクロ平面駆動ドライバー
・再生周波数帯域:5~40,000Hz
・インピーダンス:32 Ω
・感度:113 dB
・ハウジング素材:CNC アルミニウム合金
・ケーブル:単結晶銅銀メッキ同軸ケーブル
・ケーブル長:約1.2m
・ケーブルコネクタ:2 ピン (0.78mm)
・プラグ:φ3.5mm/4.4mm