中国の高級イヤホンブランドDUNUは、同社最新のハイブリッド構成イヤホン「DN 242」を正式発表した。価格は$349.00(税別)。2基のダイナミックドライバー、4基のバランスドアーマチュア、2基のマイクロプラナードライバーを搭載し、計8基のドライバーによる多層的なサウンドを実現している。

3種類の構造と5ウェイ周波数分離による新たな音響表現

DN 242は、3種類の異なるドライバー構造と5ウェイ周波数分離設計を採用。各ユニットが干渉することなく緻密に分離された帯域で動作し、音の純度と精密な定位感を両立させている。DUNUはこれを「ユニットの境界を超えた音響の探求」と位置付け、音の細部に宿るニュアンスまで忠実に再現することを目指した。

ダイナミックドライバーによる精緻な低域表現

低域を支えるのは、10mmと8mmの2基のダイナミックドライバー
10mmドライバーが担当する超低域は、深海の流れのように静かで力強く、バスドラムの沈み込みは深くもキレがあり、低域全体が自然に広がる。一方、8mmドライバーは繊細なフィルターのように不要な濁りを取り除き、ドラムの余韻やエレキベースの粒立ちをクリアに再現する。

この2基のダイナミックドライバーの精密な役割分担によって、「低域が強い=もっさりしている」という従来の印象を覆し、教科書的とも言える低域のレイヤー表現を実現している。

バランスと解像度を極めたハイブリッド設計

中高域には4基のバランスドアーマチュアを採用し、繊細なボーカルの息づかいや弦楽器の艶やかさを再現。さらに2基のマイクロプラナードライバーが高域の伸びと透明感を強化し、全帯域で自然なつながりを生み出している。

DN 242は、DUNUが培ってきたハイブリッド設計のノウハウを集約したモデルであり、音の深み・スピード感・空間描写のすべてにおいて、新たな基準を打ち立てる存在となるだろう。