ポータブル/据置型オーディオ機器の開発で知られるFiiOは、新たにDAC、ヘッドホンアンプ、プリアンプ、ストリーマー機能を1台に統合した多機能モデル「K15」を発表した。発売日は2025年8月1日を予定しており、価格は米国549ドル/英国499ポンド/欧州599ユーロ(オーストラリアでの発売・価格は未定)。

本機最大の注目ポイントは、旭化成エレクトロニクス(AKM)のフラッグシップDACチップ「AK4497S」をデュアル構成で搭載した世界初の民生用製品であるという点。上位モデル「K17」の技術を踏襲しつつも、ライバル機の半額クラスの価格を実現しているとFiiOは主張する。

FiiOによれば、K15はオーガニックで没入感のある音質と、極めて低い歪みと広いダイナミックレンジを両立しており、プレミアムパフォーマンスを手頃な価格で提供するとしている。

アンプ部には、最大3000mWの出力を誇るディスクリート構成のClass A/B回路を採用し、インイヤーからハイインピーダンスのオーバーイヤー型まで幅広く対応可能なドライブ能力を備える。

さらに、DACからアンプまで完全バランス設計を採用。**デジタル、アナログ、電源回路をそれぞれ独立した基板に分離した「トライボード構成」**によって、クロストークや電気的干渉を最小限に抑え、よりクリーンで高解像度なサウンド再生が期待できる。

ストリーミング再生を含む多様な接続性も特徴で、DACとしてだけでなく、多機能なオーディオハブとしての活用が可能だ。

オールインワンの高性能DAC/アンプとして、K15はオーディオファンにとって注目の選択肢となりそうだ。