ポータブルオーディオブランドとして高い支持を得るiBasso Audioは、業界で初めて窒化ガリウム(GaN)技術を本格的に採用したデスクトップヘッドホンアンプ 「KUNLUN」 を正式発表した。
中国での価格は通常価格4,399元、早期購入価格3,799元となっている。
本機は、GaN FET(窒化ガリウム場効果トランジスタ)と大量の分立トランジスタを組み合わせた革新的な構成を採用。高い瞬発力と制動力を求めるヘッドホンユーザーに向けた、技術的挑戦の結晶といえるモデルだ。
窒化ガリウム×分立トランジスタ構成による新次元のパワーアンプ
KUNLUNは、8基のGaN FETおよび後段+ドライバー段合計40基のトランジスタを用いた大規模分離構成を採用。
出力は 7400mW+7400mW(@32Ω) と、ハイエンド平面駆動型ヘッドホンにも十分なドライブ能力を備える。
高電子移動度を持つ窒化ガリウムは、従来のMOS-FETやシリコントランジスタを大きく上回る特性(電子移動度2000cm²/Vs)を有し、高周波領域でも高速かつ低損失で動作。
特にGaN FETの総ミラー電荷(QGD)は同等オン抵抗のMOS-FETを大きく下回り、スイッチングスピードが飛躍的に向上。

その結果、瞬態応答・ダイナミクス・制動力といった音響性能が従来のヘッドホンアンプを超えるレベルへ引き上げられている。
ハイエンド仕様を徹底した電源・回路構成
-
線形電源方式(リニア電源)による低ノイズ化
-
大容量のオーディオグレード電解コンデンサーおよびフィルムコンデンサーを採用
-
DC保護回路を装備
-
入力はバランス+シングルエンド、出力もバランス+シングルエンド
-
音量調整には高性能なTI製4chボリュームICを採用
-
外装はアルミニウムCNC加工による高剛性筐体
これらの仕様により、ノイズフロアの低減と信号純度の確保を徹底。高解像度ヘッドホンの性能を最大限に引き出すための設計が施されている。
デスクトップヘッドホンアンプの新しい基準へ
KUNLUNは、デスクトップアンプに窒化ガリウム技術を本格的に導入した業界初のパイオニアモデルであり、iBasso Audioが掲げる技術革新の象徴とも言える製品だ。
瞬発力、制動力、ダイナミクスを高い次元で融合させたKUNLUNは、ハイエンドヘッドホンアンプ市場に新たな基準を提示する存在となるだろう。



