今回のレビューは、LETSHUOER S15。
リリース自体はだいぶ前だが、平面の名機と言われているイヤホンのひとつだ。
今回もしっかりと聴きこんでレビューを書いたので是非ご覧いただきたい。
それでは細かく見ていこう。
■LETSHUOER S15特徴
・広い音場の中優れた過度特性と正確なサウンド
・間工学デザインを用いた筐体
・0.78mm2pinコネクターを採用した高品位ケーブル
・高純度の単結晶銅銀メッキ線材を素材による合計216本構造のケーブル
■ドライバーについてドライバー構成:1平面磁界駆動型ドライバー+6mmパッシブフィルタモジュール
第三世代」14.8mm平面磁界駆動型ダイナミックドライバーを搭載。このドライバー構成により、S15はより広い音場を持っており、優れた過度特性と精確なサウンド再生能力を実現
独自研究開発の6mmパッシブフィルタモジュール(PFM)を搭載。
PFMはLETSHUOERの「R-Sonic」技術を搭載し、積極的に低周波範囲を改良し、過剰な低域を抑え、内部の空気圧のバランスを取ることができる。
その他、詳細はメーカーHPを参照。
■デザインについて
シェル:新型樹脂素材
フェイスプレート:アルミ合金
ノズル:一体成型3Dプリント
人間工学デザインを用いた筐体は、3Dプリント技術の専門集団HeyGearsと協力し、高精度な一体成型3Dプリントを採用しており、快適な装着感と耐久性を両立した理想的な筐体。
高精度な3Dプリント技術と新型樹脂素材によって、厳格な筐体内部構造を実現し、共振と歪みを極めて抑えたとのこと。
確かに装着感は悪くなく、質感も良いので長時間使用でも疲れにくいと感じた。
ただ、1点。デザインが好みでない。
■ケーブルについて
導体:高純度の単結晶銅銀メッキ線材 合計216本構造
0.78mm2pin / 2.5mmバランス、3.5mmアンバランス、4.4mmバランスの交換可能なプラグ
被膜が柔らかく取り回しが良い
■付属品について
・イヤホン本体
・ケーブル(プラグ交換可)
・イヤーピース
・イヤホンケース
・取説、保証書
充実した付属品の種類と質の良さで、開封体験にも満足できるクオリティの高さを感じた。
■音質について
さて、実際にリスニングして肝心の音質を確認してみた。
エージングは約200時間。
使用環境は、DAPで再生し付属ケーブル。イヤーピースだけは社外品を使用。
・高音域
クリアで透明感がありながらも広がりのある空気感も感じる。クリアで綺麗なのにナチュラルさが同居している感じ。
曲によっては音粒のシャワーを感じるほど1音ごとの粒立ちの良さもある。
・中音域
ボーカルは半歩後ろぐらいから感じ、輪郭をしっかり感じ取りながらもやさしさというか奥行の深さのような厚みを感じる。
生々しさのようなリアルさがあるが優しく包み込んで自然な聴き心地にしたような感覚。綺麗なのにずっと聴いていたいし聴き疲れしないそんな音。
・低音域
先ずサブベースの量感は必要十分以上で、厚みもあるが奥行きがあって、密度の高さというよりは空気感を感じる。
また、低音は同じく量感は多く、こちらも奥行きと空気感を感じるが厚みを多く感じ、余韻の引きが潔いのかキレの良さも感じる。
・全体的な音質の印象
独自研究開発の6mmパッシブフィルタモジュールと「R-Sonic」技術を搭載しているからか、平面磁気駆動ドライバーにありがちな低音の量感の少なさを感じることはなく、むしろ空気感と厚みを感じるこの低音が独特で大きな特徴の一つになっているように感る。
全体的には、クリアで透明感のある高音と輪郭がはっきりとした透き通るボーカル、厚みがあり空気感を感じる低音とで表現されたサウンドは、とても広い空間の中で綺麗で透明感があって自然な空気感を感じる表現力が豊かな音。
高音は粒立ちが良くクリアで綺麗なのに、自然な空間を感じて、それぞれが同居しているった様相。かといって低音がスカスカでなく、しっかりと厚みのある低音がいるので全体の迫力というよりは自然な空気感のある空間表現をしているように感じる。
全体のレベル感は高く、その上で透明感があるクリアさでナチュラルだ。
■LETSHUOER S15のまとめ
広大なサウンドステージで、細かいところまで描写している解像度の高さと分離感が秀逸で、その空間表現からは自然さを感じられるのは初体験でとても好み。
平面駆動ドライバーの弱点とも言われている低音域の表現力もPFMでしっかりと補填しているところもさすがの一言。
また、付属ケーブルの質感がとても高く必要十分ではあるが、リケーブルもしてみたが、それぞれの個性が大爆発してとても楽しかった。
ゲームもFPSで使用してみたが、自然な音色でこれだけ細かく空間表現できるのはすごく、手持ちでもかなり上位に入る性能。
1点だけ、フェイスプレート含むデザインがそこまで好みでなかったのですが残念ポイントだ。
LETSHUOERは真摯にモノづくりをされている姿勢が伺えて大好きなのなのだが、本当に細かいところまで考えて、気を使って製作されているように感じる。
これからも最推しのメーカーだ。
■スペック
・モデル:LETSHUOER S15
・ドライバー:1平面磁界駆動型ドライバー+6mmパッシブフィルタモジュール
・再生周波数帯域:20Hz~40kHz
・インピーダンス:300
・感度:106dB
・ハウジング素材:3Dプリント樹脂
・ケーブル:216本単結晶銅銀メッキ線材
・ケーブル長:約1.2m
・ケーブルコネクタ:2 ピン (0.78mm)
・プラグ:交換可能プラグ φ3.5mm/φ4.4mm/φ2.5mm/