今回からmimiオーディオさんにレビュー記事の転載をさせていただくことになりました。西野績葉(にしのせきよう)と申します。mimiオーディオさんにレビュー記事の出稿依頼が来たため、時々レビューやコラムなどを執筆いたします。

この度、SIVGAのエントリーモデルにあたる有線イヤホン、SM100を試聴しました。マイク付きケーブルが付属し、気軽に手に取りやすいパッケージングでありながら、その音質は予想価格帯を大きく超える実力を秘めています。

ケースなどは付属せず、ケーブルとイヤーピースのみ付属します。
イヤホン本体にコストを全振りしているモデルです。

● SIVGA SM100 構成とデザイン:総金属筐体がもたらす高い制動性

SM100の最大の特徴の一つは、その総金属筐体(フルメタル)を採用している点です。素材は「亜鉛合金」であろうと思われます。
これにより、不要な振動を抑え込み、音の制動がしっかり効いている印象を受けます。見た目にも高級感があり、エントリーモデルながら所有欲を満たすデザインです。

ドライバ構成は1DD(シングルダイナミックドライバ)です。
10ミリメートルデュアル音響室(チャンバー)、
PU+サファイアライクセラミックス複合振動板
というドライバを採用しているという点が気になるポイントですね。

装着感については、人によって合う合わないはあるかもしれませんが、私の場合は耳介にすっぽりと収まり、軽量で快適な装着感でした。また、ケーブルは交換可能な2PIN端子を採用しており、将来的なリケーブルによる音質向上も期待できます。

● SIVGA SM100 音質:ボーカルを近くに感じる、タイトながら豊かな響き

SM100のサウンドは、SIVGAの別シリーズであるQueとは異なる、独自の路線を感じさせます。

  • ボーカル(中域)の押し出し: ボーカルの押し出しが非常に強い点です。「近くにボーカルがいて欲しい」という要望を叶える、リスナーに迫るような表現力が魅力です。
  • 低域: 最近のトレンドを反映し、低音は豊かで強めに設定されていますが、プスチッキーな付帯感がなくタイトにまとまっています。ベースの押し出しがしっかりしており、締まりがありつつも深みのある低音が楽しめます。イヤーピースの交換でこちらは調整するといいのではないかと思います。
  • 高域・解像度: 中高音域には空気感も感じられ、価格帯を考慮するとかなり細かい音を拾ってくるドライバー・筐体設計がなされていると感じます。音の描き分けは「ややざっくり」としながらも、音域から先の音を分解して聞きたいという要求にも応えるポテンシャルを秘めています。

30分から1時間程度の鳴らし込み(エージング)だけでも、音の伸びや帯域ごとの音が整理され、ぐんぐん良くなる変化を感じられました。これは、このイヤホンの高い素性の良さを示唆しています。

● SIVGA SM100 魅力的な訴求点

SM100は、特に以下のような点に魅力を感じました。

  • 優れたコストパフォーマンス: 予想価格6,980円という価格帯でありながら、音質は1万円〜15,000円程度の製品に匹敵する可能性を感じさせます。5,000円台の製品を選ぶのであれば、あと少し出してSM100を選ぶ価値は十分にあると言えるでしょう。
  • 高い拡張性: イヤホンピースの交換やリケーブルに対する反応性が非常に良いです。より愛用していくのであれば、リケーブルを行うことでさらなる音質向上が見込めます。
  • 寝ホン向き: 装着感が良く、枕があたっても痛くないため、「寝ホン」としての使用にも適していると感じました。

●SIVGA SM100 総評

SIVGA SM100は、総金属筐体による高い制動性と、ボーカルの押し出しが強いパワフルなサウンドが特徴の有線イヤホンです。「音を近くに感じたい」「低音は豊かであってほしい」「リケーブルも視野に入れている」といった要望を持つユーザーにとって、手に取りやすい価格で高い満足感を提供するエントリーモデルとなるでしょう。