結論
エントリークラスの常識を覆す一台。
実売34.99〜36.99ドルという価格帯でありながら、高密度合金シェルにダブルマグネット回路の13mmダイナミックドライバー。正直、このスペックを見た瞬間「この価格で本当に大丈夫?」と思った。まあ、鳴らしてみたら…これは予想外だった。
開封の儀…というより第一印象
パッケージを開けた瞬間、目に飛び込んできたのはガンメタの金属ボディ。
手にした瞬間、しっかりとした重量感がある。公称13g(片側)という数値だけ見ると重く感じるが、実際に触ると金属らしい冷たい重みがちゃんと伝わる。高級感は価格を遥かに上回っている。正直、先入観で見ていた自分を反省した。
ケーブルは4芯の単結晶銅銀線(OCC)。この価格帯としては、かなり豪華だ。実際に触ると少し硬めだけど、絡まりにくいのは好印象。
0.78mm 2Pinの着脱式を採用しているから、ケーブル交換で遊ぶこともできる。
音を聴いてみた
低域 — 「ズシッとくる、量感十分」
まず再生したのがJazz。
低域にしっかり厚みがある。従来のHarman曲線よりサブベースがわずかに持ち上げられていて、これがなかなか気持ちいい。深く沈む低域でインパクトがあるのに、にごらない。
EDM系だとこの傾向が活きてきて、クラブにいるような感覚になる。赤管のイヤピースに変えると、さらに低域の存在感が増して、重低音好きにはたまらないはず。
中域 — 「ボーカルの存在感が濃い」
ここがむしろ驚いたポイント。
ボーカルがぐっと前に出てくる感覚がある。刺さる感じがほとんどなく、とても聴きやすい。
ただ、音の重心は少し低めかもしれない。Hi-Fi志向の人には「中域が厚いな」と感じるかも。
高域 — 「高剛性ドームの成果出てる」
高剛性ドーム振動板設計で、高域が40kHzまで延伸。
シンバルのサステインとか、ギターのピッキングニュアンスまでしっかり感じ取れる。そして全然耳に刺さらない。この点はかなり評価できる。
装着感 — 「重量級ではあるものの…」
ここは正直に書かないといけないけど、重量13gの金属シェル。最初の数日は耳に少し圧を感じる時間帯があった。でも、重さはあるものの、重心バランスは意外と悪くない。装着位置を少し調整すると安定感はかなり増す。
ノズルの角度が自然で、長時間使用でも疲れにくい。遮音性も価格を考えると予想以上。
ただ、完全ワイヤレス派の人には向かない。
使用感まとめ
◎ 良かったところ
- 高品質ケーブル標準装備OCC銀線がこの価格帯は贅沢過ぎる
- 各帯域の分離が明確エントリークラスとは思えない分解能
- コスパが非常に高い価格考えたら文句のつけようがない
△ 惜しいところ
- 収納ケースが欲しいパッケージ内にケースがないのは残念
- もう少し軽いと最高金属シェルの重さはどうしてもある
- 線が少し硬め寒いと尚更、冬場は要注意
こういう人におすすめ
結論と購入推奨度
正直、34.99〜36.99ドルという価格で、ここまで完成度の高いダイナミックドライバーがあるとは思いませんでした。
小型プレイヤーはもちろん、スマホ直挿しでも十分鳴らせる。
16Ω / 123dB/Vrmsというスペックから見ても、かなり駆動しやすい部類だ。
有線イヤホンをこれから始める人にも、自信を持ってすすめられる一台だ。
収納ケースがない点は唯一の改善点。ただし、Amazonなんかで見つけられる汎用品でカバーできる範囲内。
「エントリークラスの基準を引き上げる一台」 — それがDUNU TITAN X。

